
Residential
Restoration project
英国型インテリアデザイナーの職能と職域とともに
ロンドン時代(2000-2017)に行った築150-300年の住宅のスケルトンリノベーションを中心にご紹介します
英国BIIDインテリアデザイナーの仕事(職能、職域)
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インテリアデザイナーは英国では数百年の歴史を持つ職業です。その職能・職域は幅広く、高い専門知識が求められます。BIIDデザイナーには建築家や工務店などのチームを率いてプロジェクトを主導できる職能があり、日本で言うと、建築士、インテリアデザイナー、インテリアコーディネーター、アートディレクターまでの領域を司る、英国では弁護士や医者からも数多く転向するような、非常にプロフェッショナリズム高い、尊敬される職業です。
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本物のプロの知識とは、ギリシャローマ時代から連綿と続く歴史に立つ欧州覇権史、建築、芸術、服飾、音楽など全ての芸術を含む学問への深い造詣をバックボーンとし、さらに揺るぎないセオリーの上に成り立っています。こうした膨大な知識と技術を身に付けたプロだからこそ、何々風ではない、革新的で独創的な最上級のインテリアデザインが可能なのです。そして何より、そのデザインにより、資産価値が大幅に上がります。私自身すべてのプロジェクトで流通価格を1.5倍以上に上げてきました。
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また、それぞれ手掛けたデザインが特徴的なのは、その土地、建築の特徴、クライアント家族の歴史と未来を軸に、詳細なリサーチによりデザインコンセプトを創り上げるからです。明快なコンセプトを幹として、豊かな枝葉や花を咲かせる大樹をイメージしてデザインを構築します。そして完成した家は、木が長い時間をかけて成長するように、その後100年続く性能を備え、家族の成長をそのデザインで見守ります。クライアントと真剣に向き合い寄り添った独自のデザインを創るからこそ、満足度も高く、10年後20年後に訪ねても美しいまま迎えてくれます。
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建築空間からマテリアル、水回り、建具造作の詳細デザインから、家具、アクセサリー、カーテンなどのFF&Eに加え、アートディレクション、フィニッシングタッチに至るまで、内部空間の完成形からのデザイナー発想で最後までプロジェクトを主導するからこそ、完璧な写真撮影レベルまで仕上げることが出来るのです。
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この手法はマンション開発にも生かされ、手掛けたモデルルームはいずれも大成功を修めています。例えば2011年京都御池のマンション開発においては、モデルデザインが海外からも見学者を集めるほどの人気を博し、全戸億ションにも関わらず建物完成6か月前には完売し、副次効果としてモデルルーム運営の経費も大幅に削減しました。また、大規模開発が行われた六麓荘のマンションでは、億ション部分27戸全部が1年に渡り売れ残った状況を打開すべく、あえて入居20年後を想定したバリアフリー改装を行い、アンティークやアートをふんだんに入れ老後の豊かな暮らしを表現したところ、27戸すべてが近隣住民中心に3か月以内で完売するなど、大きな成果を上げてきました。
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その事例の一部を以下にご覧ください。











